店舗の内装デザインをコンペで決める!スケジュール・費用・注意点・相見積もりとの違いを解説
店舗の内装デザインで悩んだときにはたった1人で考えるのではなく、デザインコンペという方法があります。
店舗のデザインコンペに関しては、複数の会社やデザイナーとのやり取りになることや、デザイナーに対してコンペ費用を払う事があるため、トラブルにならないように流れをよく確認しておく必要があります。
今回は店舗のデザインコンペを行う場合のスケジュールや注意点などについて解説します。
店舗のデザインコンペとは?
店舗のデザインコンペをする前に基礎知識を押さえておき、トラブルを回避しましょう。
まず、「コンペ」とは「競争」「競技会」を意味する「コンペティション」の略語で、
簡単に言うとオーナーさまが様々な内装設計業者から、一番よい提案を選ぶことができる仕組みのことです。
弊社でも案件にもよりますが、コンペに参加することもございます!
コンペと相見積もりの違いは?
少しややこしいのですが、
- ・相見積もり=同じようなグレードのものを揃えた条件で、価格を比較しあうこと。
(例:冷蔵庫の納品業者を選ぶ) - ・コンペ=ある程度の大枠が与えられ、その中でベストな提案をすること。
つまり、内装デザインの場合の相見積もりとは=コンペなのです。
CGパースを書き、使う素材や仕様を提案し、、、となるので、私達のフィールドですと、実際は相見積もりという名のコンペなのです。
もし内装デザイン業で、一般的な相見積もりを取ろうとすると、完璧にルールを統一させる必要があります。
レイアウトはこの形で、壁の仕上げはこの材料を使用、フローリングはこの木で、キッチンサイズや仕様、造作家具の作り方はこれ。というようにルールを統一しなければなりません。
これを「設計」と呼びますが、ほとんどの場合はここまで決まっていないので、現実的ではありません。
店舗のデザインコンペのメリットは??
店舗のデザインコンペについては、複数の会社やデザイナーが提案したプランの中から、最も優れたものを選択できる点が大きなメリットといえます。
プロが考えた複数のプランをじっくりと比較して経営者が納得した上で依頼できるため、コンセプトに合ったデザインが実現できるのも魅力のひとつです。
デザインコンペを行うと、当然のことながら…デザイナーさんの個性、デザイン面での違いはもちろん、機能面の提案も含めて、まったく趣向の違った複数の案が提示されます。
そのため、自分では想像もできなかったようなアイデアに出会える可能性があります。
経営者は店舗デザインなどのプロではない場合がほとんどですから、店舗をリニューアルする時などにはデザインコンペを行うのも有効な方法のひとつといえるでしょう。
と、言うと「だったらコンペで自分の美容室(飲食店)も様々な提案を募集しよう」と思うのですが、いくつか落とし穴もあります。
店舗のデザインコンペをするときには、コストと時間がかかる場合があるということです。
デザインコンペではこんな点に注意を!
※こちらは以前SNSで話題になった6curryという会員制カレー屋のコンペの資料です。
デザインコンペを開催する時には、いくつかの注意点があります。
コンペフィー(参加報酬)の有無
まず、「コンペフィーは必要かどうか」という点を確認しておくことが大切です。
「コンペフィー」とは、「参加報酬」のことを指しています。
会社やデザイナーによっては、コンペフィーなしでは参加しないこともあり得ます。
そのため、デザインコンペを依頼する前にはコンペフィーが必要かどうかや、必要な場合は金額も合わせて確認しておくことが重要です。
日本ではアイデアなどの知的財産を得るときにコンペフィーを支払うという仕組みはあまりなく、むしろそれらは「無報酬で得られるもの」という考え方が傾向としては根強くありますが、人気のデザイン会社などはよほどメリットが無い限りコンペに参加しないと聞きます。
しかし、デザイナーにコンペフィーを払うことによって、「優良デザイン事務所と出会える」「デザイン提案の質の向上」などといったメリットがあります。
こういったメリットも考慮しながら、コンペフィーについて検討してみると良いでしょう。
弊社はコンペの参加費はいただいておりません。CGパース+提案書まで無料です。
スケジュールを十分に確保する必要がある
まず、「デザインコンペをしよう」と思っても急にはできません。
そして、コンペ開催から決定までの間にも家賃はかかります。
コストや時間がネックとなってしまわないように、デザインコンペを考えているのであれば、スケジュールをしっかりと確認してから依頼するように注意しましょう。
一般的なコンペのスケジュールを押さえておき、計画の見通しを立てていきましょう。
店舗のデザインコンペを行いたいと考えているなら、デザイン会社へ条件や予算などを提示して依頼するのが通常のやり方です。
デザイン会社へ提示する条件とは、例えば物件があらかじめ決まっている場合は、物件の情報を揃えて提示すると良いのですが、その間も物件の賃料は発生するので、その分コストが余分にかかってきます。
新規店舗の場合は、物件から探すのであれば完成までにさらに時間がかかることを心得ておきましょう。
スケジュール管理、情報管理をしっかりと行いトラブルを防ぐ
複数のデザイナーと打ち合わせを行ったのち、コンペを開催するという流れになりますが、コンペをする時、コンペ業者を使わない場合はスケジュールにも細心の注意を払う必要があります。
コンペに関するスケジュール管理を自社で行う場合は、複数の会社を巻き込んでトラブルにならないようにしっかりとスケジュール管理を行っておきましょう。
次に、デザインコンペでは、参加する会社名とデザイナー名は他の会社には伏せておくのがルールです。
親しいデザイン事務所がある場合でも、デザイナー名などの情報は漏らさないようにしましょう。
コンペ(相見積もり)はクオリティー向上には有効だと思います。
新しい店舗を出店する際やデザインを一新したい時などは、内外装のデザインにも特別こだわりたいものです。
店舗デザインについては、いつも同一のデザイナーに依頼している場合はどうしても傾向が似てくることがあります。
これはデザイナーの経験値や感性などにもよりますが、デザイン会社のコンセプトが影響している可能性もあります。
デザイナーごとに得意分野や強みが異なるのは当然ですから、自分が理想とするデザインを実現するためにはより相性の良いデザイナーとの出会いが大切です。
相性が良いデザイナーに出会うことができたら、店舗デザインに関するさまざまな相談にも気軽に乗ってもらえるといったメリットがあります。
思い通りのデザインの実現を目指す時などは、特にデザインコンペは有効です。
そして、納得してデザイナーを選びたい場合にも、やはりコンペがおすすめです。
スケジュールや予算などの問題は先程お伝えしたとおりですが、店舗デザインをコンペで決めるのであれば計画的に、スケジュールに余裕を持って行うようにしましょう。
時間とコストはかかりますが、店舗デザインのクオリティーアップには有効な方法です。
店舗デザインのコンペ前の準備をしてみよう!
何をどのくらい売るのか、価格帯は?
vakelが手掛けた「#Re:room Nakameguro」の内装事例はコチラ
新しく店舗を出す際には、どのような商品を、どれくらいの量、どのように販売するのかをあらかじめ想定しておかなければなりません。
例えば同じアパレルの店舗でも、一点ものを高額で販売するセレクトショップと、棚に平積みされているファストファッションの店舗では、商品の展示数も異なりますし、販売の仕方は大きく異なり、それに合わせて店舗デザインを考える必要があるのです。
またどのように販売するのかによって、必要な設備や機能も決まっていくでしょう。
例えば:アパレルであれば、ストックの量やフィッティングルームの数などです。
飲食店であれば、必要な厨房機器や席数などを明確に提示できるようにしておきましょう。
物件の図面一式、設計指針書
こちらはちゃんと提案を実現できるのか調べるために、管理会社に確認して事前に用意しておく必要があります。
図面を用意する際には、平面図だけではなく天井伏図も用意しておくのが得策です。
また設備図や工事区分表は、デザインする際には直接的には関係ありませんが、これがあるだけでプランの実現可能性がぐっと上がるので用意することをおすすめします。
他の物件にも言えることですが、特にSCは工事規制が厳しいです。
設計指針書の該当箇所をしっかりと確認しておくとよいでしょう。
図面が揃っていない場合には、いざ詳細に調べ始めたら想定と違って、予想以上にコストがかかったり、やり直しによる納期遅延が発生してしまう場合もあります。
図面や必要資料はしっかりと準備するようにしましょう。(わからなければ聞いてください)
もし既存が営業しているのならば、その店の資料
今現在店舗を運営されている企業であれば、既存店の図面を用意したほうがよいです。
企業はそれぞれ商品の陳列の仕方や動線の考え方といったこだわりを持っていて、それが図面に既存店の図面に現れているのです。
ですから既存店の図面を分析することで、そういったこだわりを理解して、効率よくデザインをすることができるのです。
また、早い段階でデザインのどこの部分を重要視するのかを洗い出しておくことを心がけましょう。
要望などがある場合はデザイナーに伝えておくのがポイントです。
店舗のデザイン・リニューアルはぜひご相談くださいませ!
最後は営業になるのですが、、、(笑)
店舗のデザインやリニューアルを検討している時に「相性の良いデザイナーと出会いたい」と思っていても、人脈がなければ難しいといった現実問題があります。
そういった時は、店舗デザインの技術と経験が豊富な弊社にご相談ください。
流行りのインダストリアルなデザインや、カジュアルなデザインなど、多種多様なデザインにも対応する力があります。
物件が決まっている場合は物件情報、その他にも予算やコンセプトなどさまざまなこともご相談ください。
お客様の条件やご希望を反映させることはもちろんのこと、さらなるご提案をさせていただきます。
また、ディスプレイアイテムの提案も行っているため、内装デザインとインテリアがマッチした心地よい空間を生み出すことも可能です。
工事が完了した後も、1年間のアフターメンテナンスの期間を設けているのも特徴です。
店舗を新規開店・リニューアルする時は、スケジュール管理が重要になります。
当然コストの問題も生じてきます。限られた条件の中で、納得のいくデザインを実現した雰囲気を目指すのであれば、確かな技術を持った相性の良いデザイナーとの出会いが欠かせません。
店舗デザインに関する悩みがあるのであれば、まずは一度ご相談ください。