店舗内装の「相見積もり」を取る前に覚えておきたい4つのこと
内装デザインの依頼をする時は複数の業者に対して「相見積もり」を取るのが基本ということはご存知だと思いますが、なぜ相見積もりを取ることが重要かご存知ですか?
また相見積もりを依頼するときには実はコツがあるのです。またちょっとした注意点を抑えておくだけでもより実際の店舗内装のイメージにあったものができると思います。
今回は相見積もりのコツや注意点についてお知らせしたいと思います。
相見積もりは取らなきゃだめなの?
私どもは相見積もりをお客様にとっていただくことを推奨しています。
限られた1社のみからの見積もりだけでは、各内装工事項目が適正な価格なのかについて比較対象がないため、全く検討することができません。
是非ウチだけで決めてください!と言いたいところですが、まずはお客様に自分が実現したいイメージが大体どのくらいの金額感なのかということを知ってからでないと、発注もしにくいでしょう。
なので、相見積もり自体はとったほうがよいと思います。
相見積もりのメリット
①市場価格(相場感)を把握できる
→ 初めての内装工事の場合は適正な相場価格の把握が難しいものです。
②業者の対応や特徴を比較できる
→ 項目が大雑把だったり、「本当にこの価格で出来るの?」など、いい加減な見積もりを出してきたらすぐに業者の質が分かります。
③価格交渉をしやすくなる
→ 項目や条件が似たような場合は業者同士で内装の価格競争をさせることができます。
複数の業者に条件を細かく提示するのは大変ですが、相見積もりをとること自体はメリットがある一方、デメリットはあまりありませんので是非行ってください。
提示された見積もりに「??」が浮かんだら。
実際に相見積もりを取ってみましょう。しかし、あがってきた見積もりには以外と気付くことが多いはず。
「なんでこんなに金額が違うのだろう」「この項目は他の業者では無かった」など様々な疑問が浮かぶと思います。
私たちの実際の現場では、見積りの形式について、特に決まったルールはありません。
例えば項目が「1式」や「材料+手間賃」となっていたり、材料、工法も業者によって異なるため一概に同じ見積りといっても当然結果は異なります。
そんな時以下のことを改めてチェックしてみましょう。
①工事項目の明細の「内容」をチェック。
相見積もりの内容に差がある場合(例えば他の見積もりには無い項目)や金額に差がある場合は、それが何のための工事なのか、必要なのかなど、工事の明細を確認し、説明してもらいましょう。
特に一式という言葉がある場合は、その一式の内容がなんなのかを明確にしてください。
②認識のミスマッチに気をつける。イメージは言葉では伝わりにくい。
これは店舗の内装に限らず、日常生活でも言える話しですが、人に伝えたいイメージが思ったような意図として伝わっていないことはありませんか?
「そんなつもりで言ったんじゃないのに…」「そういうものじゃない」と誤解を招くこともあります。
特に内装などデザインの世界では言葉や文字では伝わりにくいことも多いもの。
そんな時私たちは実際のビジュアルや現物を見せながらお客様に説明をします。
もし相見積もりを取るのであれば、誰が聞いても、見ても、お客様のやりたいこと、仕様が伝わるように要望をまとめる事が必要です。
まずは自分の用意した要望書が的確かどうかを一度考えて振り返る事を忘れないでください。
きちんとした要望書が無いと、どんなに相見積もりをしてもいい結果にはなりません。
一度自分の説明が悪くなかったか、デザインのイメージが不足していないかも検討してみましょう。
③やりたいことの優先順位を明確にして伝える。
限られた予算ではどうしても全てを理想に叶えることは難しい場合があります。むしろそういった場合のほうがほとんどでしょう。
そんな時、自分としてはあまり優先度は高くないけれどなんとなく提出した箇所が、最優先にされてしまい、結果的にコストが大幅に増額された見積もり書があがってきます。
そこで、内装工事の中でも優先してお願いしたいことを自分の中で整理しておきましょう。そうすれば相見積もりを依頼した内装業者もそれを元に最適化された見積もりを上げてきてくれるはずです。
④予算、内容の見直しが必要なこともある。
他の内装工事業者から相見積もりをとったら、各項目とそれぞれの金額を比較、検討してみましょう。
ここでもしもトータルの見積もり金額や、項目ごとの金額に大差が無い場合、予算オーバーになっている場合はそもそも「予算、内容」の見直しが必要です。
率直に申し上げると「この金額ではこの内装デザインは出来ません」という総意だと思っていただいて結構です。
なお、出来ませんというのは簡単ですが、優秀な内装業者であれば、「ここをこういう風に変えればこのくらい金額を落としつつ、デザインはこういう風にまとまります」などポジティブな提案をしてきてくれるはずです。
美容室の場合は、単価の高いセットイスやシャンプー台といった美容器具を中古のものに変えるというワザもあります。また工事をしなくてもインテリアイメージで上手に雰囲気を作ることもできます。
単純に出来ません、で終わる内装業者はオススメできません。
最後にプロの目線で「注意すべきこと」
相見積もりは自分の発注内容と、相場感の整合性を合わせるため、そして限られた予算の中で自分で優先順位をつけるためにやるのが本来の目的です。
最終的には価格交渉に使うべきではありますが、これもただ安ければよいわけではありません。異常に安い相見積もりには絶対に注意してください。
残念なことに内装工事業者の中には誠実ではない会社も数多く存在します。
契約が取りたいがために相見積もりだけは安くしておいて、、実際は必要な工事を後から追加で請求するなどの事例もありますので、価格交渉だけに拘らないようにしましょう。
vakelでは、美容室、オフィス、店舗の内装を空間デザインから施工まで一貫して請け負っております。どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。